レビュー
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Note
レビューについての「方向性」や「ルール」をまとめるページです。プログラミング言語によらないプラクティスをまとめましょう。コードレビューの第一目的は、実装や知見の共有
以下の項目は、実装の単体テスト等で担保し、コードレビューでは副産物程度に考えましょう。
- コードの品質向上
- バグ・エラーの発見
プルリクエストで設計のレビューを行うことは可能ですが、手戻り等を考えると適していません。
Issueに設計を書き、チームメンバーが軽い設計レビューをできるようにしましょう。
レビューは批判ではなく、建設的な議論を促進することを目的とする
- 決して批判しないこと
- 批判と受け取らないこと
Tips: ローコンテキスト言語である英語でコメントしてみるのも良いかも?
レビュワーの負担を軽くする
レビューはレビュイー(実装者)とレビュワーの双方がいて成り立つものです。
双方ともに配慮し負担を軽くするのがベストではありますが、どちらかといえばレビュワーの負担を軽くすべきです。例えば…
- UIの変更がある場合は、画像や動画を添付してビジュアルの差分を示す
- セルフレビューを行ない、適宜レビューコメントを追記することで重要な点を目立たせたり補足する
- 足りないと思ったら実装コードの中にもコメントを追記して文脈を付加する
レビュイー(実装者)のススメ
- レビュワーや新メンバーが読みやすく理解しやすい実装を行うこと
- 適切に実装コード内にコメントを書いて補足すること
- 目的と使い方などを分かりやすいように要約したものを記載する
- 別Issue実装予定のものはTODOで理由とURLを添えること
- 1人以上に承認されてからマージすること(1人開発時を除く)
- 完全に分担分けを行い、信頼のもとに実装する特殊状況時を除く
- 指定したレビュワーが不在の際は、他のレビュワー1人以上の承認があればマージすること
- ただし、マージ前に対象のレビュワーに確認してもらいたい場合はその限りではない
レビュワー(レビューする者)のススメ
レビュイーの負担を考えすぎないこと。
- 些細な点でも気軽に指摘する。[Nits]などで瑣末であることを示すと良い
- 些細な点でも気軽に質問する。[Ask]などで質問であることを示すと良い
- 不在時にマージされたPRやコミットは、内容を軽く確認して修正箇所を把握し、必要に応じてコメントすること
バッジを使いコメントのカテゴリーを示す
以下は実際に使っている例。伝われば良いので、文字や色は自由。
![badge](https://img.shields.io/badge/review-must-critical)
対応が必須と考える指摘。Assigneeは対応必須。
![badge](https://img.shields.io/badge/review-imo-important)
必須ではないが、「こうした方が良さそう」という意見の表明や提案。Assigneeは返答必須。
![badge](https://img.shields.io/badge/review-ask-informational)
質問。Assigneeは返答必須。
![badge](https://img.shields.io/badge/review-nits-inactive)
些細な指摘やコメントであることを示します。Assigneeはリアクション(スタンプ)のみで済ませても問題ありません。
![badge](https://img.shields.io/badge/review-great-green)
賞賛。Assigneeの対応・返答は不要。
![badge](https://img.shields.io/badge/review-note-yellowgreen)
メモの備忘録としての扱い。 Assigneeは賛同し対応した方が良いと思うのであれば、Issueを作成して後日対応することを推奨する。
Approve, Comments, Request Changes の使い分け
原則として、これらのいずれかをつけることでレビューを完了したことを示す。
Approve
マージして問題ないと判断したときに使用する。
Comments
質問やコメントを書き、まずはAssigneeの返答が必要だと判断したときに使用する。
Request Changes
を付けてコメントした時など、 Assigneeの追加対応が必須だと判断したときに使用する。
Draft(WIP)PRの扱い
- (推奨)実装・進捗の共有のため、作業中であっても積極的にコミット・プッシュし、Draft プルリクエストを作成する。
- (任意)レビュワーは、手戻りが大きそうな設計に近いところ等をレビューする。
- タイポなど細かいところは、後でまとめて修正するところかもしれないので指摘しなくて良い。
レビュー依頼フロー
- レビュワーが設定されたプルリクエストをOpenした時点で、暗黙的レビュー依頼済みとする。
- レビュワーに指定されたメンバーは必ずPRに目を通す。
- (推奨)しかし、GitHubの通知のみでは気づかれない恐れがあることや作業進捗共有の利点もあることから、Slackのプロジェクトチャンネルでチームにメンションをつけたレビュー依頼を行うこととする。
例: 「@xxx-team 〇〇を修正したPRを作成しました!レビューお願いします」
再レビュー依頼フロー
Request changes があった場合
- (必須): 修正後、Request changesを選択したレビュワーが再度確認を行う。
- (推奨): 他のレビュワーは修正コミットを確認することが望ましいが、コメントは任意。
Approve が既にある場合
- 原則として、すでにApproveを得ているレビュワーに再レビューの依頼は不要ですが、確認を求める内容がある場合には、レビューの再依頼が可能。
再レビュー依頼の方法
- 「Request changes」とレビューされた後の修正コミットを行った場合、プルリクエストのレビュワーリストからRe-request reviewボタンを押し、未レビュー状態に戻す。
- このとき、レビュワーに自動で通知が行かないため、メンションを使用してレビュワーへ再レビュー依頼を行うことが推奨される。
マージ済みのPRも修正箇所を知るために目を通す
- (推奨)リアクション(emoji)を残す。
- (推奨)修正した方が良い箇所や疑問点があればコメントする。
レビューの優先度と期限
- (推奨)1日の稼働開始時に、自分の実装より先にPRのレビューを優先的に行うこと。
- (任意)自分の作業中に届いた新規PRのレビュー依頼については、その場ですぐレビューするか、前項の通り翌稼働開始時に優先的にレビューする。
レビュワーの決め方
GitHubでは、CODEOWNERSを使って自動的にレビュワーを指定することができます。 また、レビュワーにGitHub OrganizationのTeamを指定することもできます。
TeamのSettingsで、Teamメンバー1人(または複数名)をランダムでレビュワーに選出することができます。
自社開発など、自由に設定できる環境ではレビュワーのランダムアサインを活用しましょう。
他社Organizationなど、設定が制限されている場合は、ランダムにレビュワーアサインができません。 複数人のチームメンバーをCODEOWNERSでレビュワーとなるように指定しましょう。
しかし、複数人がレビュワーとなると一斉にレビューが実施され、レビュー内容が重複する可能性があります。 重複自体は問題ありませんが、レビューの効率化のためには、順番にレビューを行った方が良いでしょう。
職種ロール(グレード)が近いメンバーからレビューを行うことで、より効果的なレビューが行えるかもしれません。
Note
レビュー順序の注意点
- レビュー順番はあくまで目安です。必ずしもその順番でレビューを行う必要はありません。
- 最優先メンバーが退席している場合は次メンバーが積極的にレビューを行いましょう。
- レビュー指摘が被っても問題ありません。同意や異なる視点を示すことで、より良いレビューが行えます。